木曜日の振替休日。朝から京阪に乗って平等院鳳凰堂へ向かう。通勤時間帯をすぎた11時ごろの車内は老人客などで満席で会社員らにはない騒がしさがあり、大阪でのcovid-19感染者数が過去最高を更新しているような雰囲気はない。中書島で宇治線に乗り換え。宇治まで乗っている間にふと「たま木亭」のことを思い出し、黄檗(おうばく)で途中下車。駅から歩いて10分くらいにある「たま木亭」は平日でも混んでいて行列ができている。中を覗くとスタッフの数も多いが、みな相当忙しそうにしていて集中力と緊張感が漂っていた。客もうろうろ品定めに迷うというよりも一方通行に進みながらトレイにパンを載せていく。せっかくここまできたのだからと皆、大量に買い込むが品切れのようすはまだまだない。帰り道にさっそくクロワッサンとカレーパンを食べたが、とてもおいしい。期待値が高かったがそれに十分応えてくれる。すごいぞたま木亭。お店の向かいには京大宇治キャンパスができていた。ここの学生は幸福だ。

そして初めての平等院鳳凰堂。午後からでもそこまで人は多くなく、本堂の前で写真をとるのも余裕。遠目からみると、これが教科書で何度もみた写真と一致しなかったが、池の間際まで行ってカメラのレンズを広角にしてみるとおなじみの景色がひろがった。なるほどレンズマジック。常設展でみたを雲に乗った菩薩などが楽器をもって飛び交う姿もおもしろい。大太鼓は専用の雲にのっていた。

観光客向けの町並みになっている平等院鳳凰堂の周りにはコンビニはないが、古い酒屋があったので地酒の城陽を買う。3代目というだけあって、店内には歴史が感じられる物品が目につく。酒を飲み歩きながら、福寿園でお土産を買い、それから喫茶waitsに立ち寄る。外から見るとジャズ喫茶かと思ったが、そうではない。トム・ウェイツ好きの店主がいる店なのだ。内装はバーの雰囲気であるが、実際はコーヒー中心でアルコールはなし。夜になる前に閉めるとのこと。会計後、店主と立ち話。トム・ウェイツ来日公演の話など。京都では西部講堂で行われたという。ランディーニューマンや木村充揮も好きとのこと。しかし私がそれよりも好きなのは落語。というオチつき。宇治、まだまだなにかありそうだ。