アオツキ書房で開催の「円盤のレコード寄席 人生編」へ。はじめてきいた田口さんの話はおもしろくうまかった。レコードとの接し方が凡百のマニアやDJとはまったく違うのは、音楽だけに接しているのではないところ。「レコードを並べることから見えてくるもの」という独自の審美眼はあらゆるレコードからストーリーを紡ぎ出しだれもが気づかなかった驚きの事実を出現させてしまう。おそろしく深い探究心、研究心、そして書籍にアウトプットする企画力と文章力。レア盤ばかり買っているような、いい音楽だけを聴いているなんていう態度が恥ずかしくなってくるオリジナリティ。赤星建彦の名前を知ったことで、これから影響を受けてしまうだろうな。ウェブにはない知見だらけで大変刺激を受けました。

毎回テーマに沿ったレコードを聴き、かつて人々の暮らしの中にレコードがどのように存在していたか、その広大な裾野を追体験するイベント「円盤のレコード寄席」。22回目のテーマは「人生」です。
レコードを並べていたら見えて来た人々の人生。レコードは作るとクセになる。市井のレコ作りに勤しんだ人々から、音盤作りが人生になってしまった知られざる業界裏街道の人生まで。沖縄編やムードコーラス、タンゴ編にも通じる”人々”の話。