氷見二日目。予報通り雨は続く。昼は1時間以上ならんで貪瞋痴。川のそばで咲く桜が待ち時間を彩ってくれる。ここの店主は見た目は強面だが、すごく気さくな挨拶をしてくれる。二軒目はhouseholdから聞いていた噂のみきさん。詳しくは聞かなかったが、絶対にいけば面白いという予感はあった。一見庶民的なうどん屋だが、日本酒がおいしいお店でもある。なかなかストレートには書きづらいサービスを頂き、おいしい天ぷらと共に店主の氷見弁で富山の生酒の講釈を堪能。声はでかいが聞き取るのは難しい。そんな言葉ではあるがしかし楽しい感じは伝わってくる。富山の小粋なRUDE MANという感じ。山菜はそのへんの山で取ってきた!という。小鮎の天ぷらは川ではなく海のもの。実は氷見産じゃなくて七尾だと思う。と、小声で説明してもらった。ワカサギのような味。もうすっかりできあがったころに常連のおじさんがやってきて、天ぷらで日本酒を飲み始めたがすでに酔っ払っていたのか、服にこぼしていた。俺は酔っ払ってそのへんの溝にはまったりするんだよ(笑)と陽気である。いい街、いい店である。

夜はタクシーで寿司屋「城光」へ。ここは昨日の亀寿司とは違い、かしこまった感じのお店。店主もにこやかなタイプではなく、ほどほどに緊張感がある。一番乗りだったのでカウンターの真ん中に座り職人の技をみていた。魚の皮のはぎ方など参考にできる部分もあった。手際よく丁寧な仕事。一貫ずつでてくる寿司はどこからみても完璧で、仕上げは煮きり、ポン酢、塩。山葵醤油をつけたりはしないのがここのお店のスタイル。出されたものを食べるだけ。これはもうお箸でなく手で食べた。米の炊き方や握りにも個性を感じる。あまりにもスキがないので、つい批評的に見てしまうところがある。ただ、他の客の視線が寿司とは違うところにある気がして不思議に思ったらそれはTVのせいだった。このクラスのお店にテレビがあるのはやや違和感がある。いや、気づいていたけれど見ないようにしていた。帰りは歩いてhouseholdへ。