朝食はたまたまホテルの前にあった人気のラーメン店「座銀」で。開店直後でもすでに店内は満席ですぐに行列ができるくらいだったので期待していたが待っている間にみえる食後のお客さんの顔はそれほど満足そうでもない。なにか疑いをいだいてしまったがなるほど味より見た目がおもしろいという印象で味に感動はない。内装や調理器具の選び方、見せ方には工夫があって、電子レンジは見えないように囲いがしてあったり、赤い使い捨てのお手拭きを選んでいたりと感心するところは多い。

リケリケ、ジャンクショップ、vivovaなどうろうろしながら買い物。それから木馬でテキーラサンライズをのみ、休憩して会計を終えた後に壁に飾ってある錚々たる映画監督のサインの中から、キアロスタミ監督のサインについて伺うと当時の写真や話をきかせてもらった。お店のサイトにも同じことが書かれていた。

私はあまり映画を見ないのですが、キアロスタミ監督の「オリーブの林をぬけて」とか「友だちのうちはどこ?」とかは見てました。イランも1990年に3万人以上もの方が命を落とした地震があり、1996年秋の神戸の復興もまだまだという時期に、大震災で傷を負った神戸には行かなくてはならない、と肋骨を骨折中にもかかわらず、来てくださったような記憶があります。

イランが地震発生が最も多い国の1つであることを知る。アッパス・キアロスタミ監督の映画はちょうどいま特集映画上映をしていて「桜桃の味」はシネ・ヌーヴォで観たばかり。

家で使うお箸はセレクトショップでは見つからなくて、結局大丸の特別展でやっていた「伝統の技 手仕事展」で買うという斜め上の選択をした。一膳5,500円。どやすごいやろ。しゃもじも5,000円。とても密度の高い木でつくられたもので手荒に扱ってもいいとのこと。手仕事展は古風な伝統芸術という枠を超えた商品も多く、はじめてみた刺し子の服はハイファッションとしての衣装の風格。値段も30万〜と高級品ではあるが、わりとのんびりした雰囲気だったのであれもこれも試着させてもらいあれこれ話を聞く。大分の工房でつくられていて若いスタッフも多く書籍の写真やデザインもすぐれていた。

夕食はひょうたんへ。めずらしく行列はなくすぐに入店。がっつり餃子8人前とビールを注文し満腹になる。周りのお客さんはわりと少量を食べていて地元の人にとってはおやつか2軒目の締めなのかもしれない。