阪急宝塚線にのって池田へ。はじめて大衆演劇を満席の呉服座で観た。
大衆演劇とはなんなのか? 予備知識無しででかけたので、アップダウンの激しい三部構成に衝撃をうけことになった。
昼の世界にもまだまだ知らないものがある。

客層は派手なファッションに身を包んだ高齢女性がメイン。ヘアスタイルやアクセサリーも同様。ただ、開演前は常連同士でお菓子を交換したりして気取ったところはなく賑やかである。この熱気に包まれながらも緊張感はない。という独特のムードがまず新鮮であった。

はじまった一部は想像していた通りの義理・人情を主題とした時代劇芝居。音声や照明、美術などすべての必要最小限にとどめており、ここでだいたいの規模感がしれた。強烈な印象をのこすほどのことはない。
二部ではさっきまで演技していた役者のスイッチは切り替わり、素の表情を見せ庶民的な年寄りネタで笑いをとる。このあたりで劇場内はすっかりリラックスしたムードになり、このまま終わるかとおもわせるほどだったが、第三部の舞踊こそが最大の見せ所であった。ド派手な衣装に身を包んだ役者が一人づつ、エグ味のある音楽で舞い、役者と観客が現金を通じて交わり合う‥。つぎつぎと役者の身体に差し込まれていく万札、多い人は20万はあっただろうか。こんな行為が延々と続くので、さすがに圧倒されてしまった。6人くらいのローテーションで衣装やメイク、音楽を変え、なんどもなんども舞う。熱狂的な人はなんどもなんども万札を持って小走りで役者のほうへ歩み寄っていく。あの人たち一体いくらつかったのだろうか‥ しかも大衆演劇という世界は熱狂的な追っかけによって支えられている部分が大きいようで、毎日毎日同じ人がたくさん来てくれているとのこと。いくらなんでも毎日あの額を使うことはできないだろうが?!。大衆演劇の入場料自体は2500円程度と安いが、それで劇団がやっていける理由がわかった。

‥会社ではいつもとなりに元大衆演劇座長が座っている。