水戸の同僚が大阪に出張にきていたので、3年ぶりくらいに大阪で食事。まちあわせは千日前の観光地「福太郎」。いつも味園ユニバースにいくときに行列が気になっていたのである。実際ならんでみるとウェイティングリストの名前が外国人名ばかりでザ・観光地。誘導案内をするスタッフの日本語英語がとびかう。結局40分ほど待って、ついにめぐりあえたお好み焼きなどの鉄板焼きはしかし強すぎる空調のせいですぐに冷めてしまう。まあ記念にはなった。2件目で軽く飲んで電車で帰宅。久しぶりに会って印象にのこったのは「わたしの実家の周りにはうさぎがでる」という話。白くはない、ねずみ色のうさぎ。やはり人参畑を荒らすのだろうか。折り畳み傘は使わず済んで良かった。

定時退勤してシネ・ヌーヴォへ。18:30から「赤頭巾ちゃん気をつけて」。監督:森谷司郎 ATG。

夕方から定例のビアガーデンへ。会場は阪急ターミナルビル屋上。われわれは子供をふくむ基本中年の8人組だが、客層のメインは夏服を着た若い男女。ギラギラした競い合いのような雰囲気に気圧されるが、もうそのような価値観からはとうに降りていることに安堵もする。興味は恋愛から健康へ。雨の予報はすっかり晴れてよかった。七夕だった。ほどほどに飲んで、帰りは歩いて帰宅。

京都のハイファイカフェ吉川さんにおしえてもらった難波のルービックレコードへ。はじめてのお店だったので全チェック。レベルが高いお店ということはバーゲンコーナーの品揃えですぐにわかった。結局5000円分ほど購入。宮田ロウの「悲しみはさざ波のように」7インチも購入。閉店間際のレッドボーンにも立ち寄ったが、めんどくさそうな買い取り依頼の客と接客中であった。おつかれさまです。

旧桜ノ宮公会堂にて「続 イ・ランと柴田聡子のランナウェイ・ツアー」。柴田聡子は空気公団とのライブについで2度め。イ・ランは初めて。メディアに出ている写真よりもずっと柔らかい印象をうける。日本語のMCもけっこう上手でかわいらしいが、もっとも素晴らしいのは演奏中に映された日本語字幕もあった歌詞であり、声の個性。柴田聡子はイ・ランのMC時間確保のためにゆずったのか演奏のみ。帰りは音凪で軽く食事。隣のテーブルにはジョアン・ジルベルトのTシャツを着た同じライブ帰りの人もいた。店頭でマッスルNTTの予約もすませる。

注文していたCDやレコードがぞくぞくと届く。野澤享司、Sufjan Stevens、Dr.John。エアコン工事の際に起きたハードディスク落下破損事故について管理会社からようやく保証金がはいった。催促と心労で疲れる1ヶ月であった。

5年前に作ったパンフレットの修正とリピート印刷注文がはいる。一日中雨が降ったりやんだり。

朝、出勤する頃には雨はやんだ。親知らずの抜歯後の経過は良好。少しの痛みと違和感は残るが、頬が腫れることもない。出血もほぼなし。母から北海道土産がとどく。おおきに。

7月が始まった。きょうは映画の日、そして抜歯休暇。朝食を食べたあとは、緊張しまくりながら歩いて歯医者へ。奥歯の親知らずの抜歯のために、いつもと違う部屋へ通され、麻酔をズブズブ打たれ、痛み止めの薬も飲んだあとはガリガリゴリゴリ。あとは何が起こっているかわからない。ひたすら信じて耐えるだけ。比較的まっすぐに生えている親知らずとはいえ、レントゲン写真をみると根本がすこし内側へ伸びていることもあり、結局歯は砕いて抜き取ることになった。途中で麻酔を追加、最後にも麻酔を追加。これが切れると痛みがあるのだろうな…。気が重いが、まずは積年の気がかりになっていたことの解決に安堵。しばらくは禁酒。10日後に抜糸。ポストに届いていた「LA VILLA 88/太田幸雄とハミングバーズ(CD)」を聴く。夜、黒沢清監督の新作映画「旅のおわり世界のはじまり」をテアトル梅田で。

金沢の東南アジア料理の店「海月が雲になる日」

理想の場所をつくるために仕事をしている。そんな志をもったお店が旅行中は特に目につく。
富山の帰り訪れた金沢の「海月が雲になる日」もそんなところ。この東南アジア料理の店は、金沢の友人に教えてもらってから1年ほどSNSのアカウントをずっとみていたので期待値も高かった。料理の皿や食材のスタイリングがよいのはもちろん、定期的な告知の際に使われる画像も使い回しではない、お店の背後を取り囲むものが自然に出ていて興味をそそった。

当日は開店直後に一番乗りしたこともあり、この建物の中をうろうろしたり、意外と(?)気さくな店主といろいろと話すこともできた。食材や調理器具のことから始まって、近所の美味しいお店のことやら、大阪の中心地出身であるがあまり好きになれなくてここに居着いたことなどなど。 やがて予約客で席がうまり、各テーブルに料理が運ばれ、賑やかな時間が訪れるのかと思いきや、ただようのは静けさだった。これは客と店の非言語コミュニケーションの成立というべき充実した静けさ。緊張感と満足感で結ばれた食事の時間を深く味わった。今度は夜の食事にもいってみたい。一組しか取らないというが、その理由もいまはわかる。

今はテイクアウト営業をされているけど、そのパッケージもお店の世界観を保っていてさすがです。

海月が雲になる日