白だしとごま油をつかった無水鍋をつくろうとしたが、白だしもごま油もなかった。ありもので似せたもののさすがにベースがなくてやや上滑りな味付け。締めに追加したラーメンには急遽そぼろも足して最終的にはフォローできたか。

銀行のキャッシュカードを新しく作り直してもらったつもりがそれはどうやらデビットカードでしかないカードだったらしく、古いキャッシュカードは捨ててしまったため金が引き出せない。キャッシュカードの再発行には登録印と1000円かかるとかで、はぁめんどくさい… いっそ解約したほうがいい。

退勤後は新入社員歓迎会というような飲み会。

日曜日。早めの昼食を済ませ、午前のうちから京阪にのって出町柳駅下車、そして叡山電鉄にのって一乗寺駅まで。恵文社で開催のかまくらブックフェスタではぽかん最新号とほんほん蒸気 第4号(北と南と)、水草(水中書店+ヒロイヨミ社)を買う。小さな出版社の話はすぐに書き手と書き手をつないで広がっていく。三鷹にある水中書店にはいつかいってみたい。

一乗寺界隈は新しい飲食店がふえてぶらぶらできる街になっており、このエリアの開拓者である恵文社は外国人までも引き寄せていた。

人の流れの行き先は詩仙堂。紅葉の季節はさすがに人が多いが、狸谷山までいってしまえば誰もいなくなるのがすごい。ここは穴場なのか。階段を上り下りし足がふらふらになった後、駱駝で夕食。牡蠣の豆鼓醤炒めがすごくおいしい。牡蠣は片栗粉をまぶして軽く揚げてから炒めているような感じで表面にしっかり味はついているが身はふっくら。丁寧な下処理が生む味。会計はふたりで1万円。安くはないが美味しい。

善行堂では店主が編集した上林暁の「星を撒いた街」がめずらしく古本であったので購入。店主が編集した本を売りつけた客もすごいが、それを買ってサインまでねだるわたしも不敵なやつである。カーネーション直枝さんが上林暁を好きな作家として挙げていた話をむけるともりあがり、教科書に掲載された上林作品は「花の精」であることを教えてもらう。直枝さんは善行堂に来店したこともあるそうで、店内に貼ってあったカーネーションのポスターの理由もすべて繋がった。来年、拾得で会いましょうと交わして退店。

久しぶりにいろんな店を再訪できて満足。大阪からみた京都もおもしろい。

土曜日。昼まで寝てしまう。食事を済ませた後はウィーンフィルの演奏を聴きに中央公会堂へ。今年は竣工100周年ということで、今だけの特別室の公開もあり。天井画やステンドグラス、ふんだんに施された大理石との和洋折衷の一体感は1918年に竣工の建物にしかないもの。こんな内装の窓から現代の高層ビルが立ち並ぶ大阪の街を眺めるのもおもしろい。ウィーン・フィルの室内楽はもう最初の出音でもうまいった。なんて美しい音色。

■出演 
ホセ・マリア・ブルーメンシャイン(第1ヴァイオリン) 
ダニエル・フロシャウアー(第2ヴァイオリン) 
ロベルト・バウアーシュタッター(ヴィオラ) 
ペーテル・ソモダリ(チェロ) 
マティアス・ショルン(クラリネット) 
 
■曲⽬  
ハイドン/弦楽四重奏曲第67番ニ⻑調『ひばり』 
シューベルト/弦楽四重奏曲第13番イ短調『ロザムンデ』 
モーツァルト/クラリネット五重奏曲イ⻑調KV.581 

演奏が終わった後はコンビニで酒を買い食べ歩きながらグランフロントへ。無印の10%オフとグランフロントのポイント5倍に乗せられて、旅行かばんとダウンコートを買う。

音凪で吉田省念と千葉広樹のライブ。久しぶりに見たウッドベースとのデュオは20名も入ればいっぱいという小さな会場にふさわしい親密な小さめの音でアレンジを凝らした演奏。演奏後は吉田のニューヨーク話や、大学の先輩から学校の先生の訃報を知った。エグベルト・ジスモンチのレコードが届く。

定時退勤後、自転車でホームセンターまで。御堂筋は幻想的なライトアップに彩られ、帰路につく会社員たちも輝いて成功を夢見る野心家にみえる。ああしかしわたしは今、何を望み何を目指しているのだろうか。少し道を迷いながら大阪ドーム着。電動ドライバーを返却しつつ、新たに棚受けと有孔ボード用フックを追加購入。帰宅後早速取り付ける。

採寸を間違えた長過ぎる木の柱を2本もって自転車で出社し、さっさと定時退勤したあとはホームセンターで再カット依頼。お店では糸鋸を買い電動ドライバーを借りた。一泊二日で300円。帰宅して中華丼を作り食事を済ませた後はさっそく壁面に有孔ボードをとりつけるための大工仕事。まずは突っ張り柱を立ててボードを仮置き。仕上がりイメージはしっかりもてていたものの、ジャストサイズを狙ったので、実際に据えてみるとギリギリすぎて予想外の不具合がいくつか。致命的なのは水道の蛇口のノブが上がらない。強引にすれば使用は可能とはいえ、あとあと後悔するのは目に見えていたので、糸鋸で長い板を切り再度設置。ついに理想的な台所環境が手に入った。DIYなのでコストは安くすんだが気力はもう使い果たした。今夜はもう手の握力がない。ヤフオクでエグベルト・ジスモンチのレコードを落札。

定時退勤後、酒屋でワイン2本と賞味期限切れのイタリアのスパゲティと缶詰を半額で買う。夕食はミートスパゲティにしてさっそく半額のスパゲティを茹で、あわせたオリーブとワインもいい具合。酔っ払って寝てしまいまた起きて今。ヤフオクに出品していたものがひとつ売れた。

日曜日は昼から神戸へ。元町の瓢箪で餃子を食べたあと、「PORTO」で観る、語り合う「ハッピーアワー」(濱口竜介監督『ハッピーアワー』トーク)へ。ハッピーアワー出演者に会えるのを楽しみにしていたが、同窓会は予想以上の出席率。そして映画の役と変わらない存在感の純と桜子。日向子ちゃん、風間、よしえ、能勢さんにミツ、そして葉子のしゃべりかたは普段のままだという驚き!

菊池葉月 – 桜子
川村りら – 純
申芳夫 – 良彦
柴田修兵 – 鵜飼
出村弘美 – 日向子
坂庄基 – 風間
久貝亜美 – よしえ
田辺泰信 – 栗田
福永祥子 – ミツ(桜子の姑)
殿井歩 – 葉子(滝の前で写真を撮る)
椎橋怜奈 – 能勢こずえ

興奮した勢いで当日の司会進行をつとめた映画批評家の三浦哲哉「ハッピーアワー」論も購入。会場の部屋を出るときに純と会釈したときの自分の動揺がいまも忘れられない。