神戸旅行二日目。きのうのキンパをたべて朝から舞子駅へ。明石海峡大橋前で降りて住宅街を歩き予約していた寿司・魚料理「なかむら」へ。海のそばにある寿司屋で窓からは明石海峡大橋がよく見えるが決して派手な店ではなく、むしろ住宅街と完全一体化しているので知っている人しかたどりつけない渋いお店。カウンター4席、座席も4名まで。注文したのはおまかせ3点盛り。最初にでてきたのは明石の蛸の柔らか煮。刺し身はカンパチ、マグロ、ヒラメ。焼き魚はカンパチのカマ。寿司はイカとイイダコに木の芽のかけたもの。ほぼ内容を思い出せるので、よほど味わって食べたのだと思う。どれも美味しかった。食材の特徴をいかす的確な切り分けも見事。大根のツマもつくりおきではなく、目の前で桂剥きしてつくられたもの。細く均等に切られた大根は透明感があり瑞々しい食感で、手間のかかった一品はひと味違う。ここでしか飲めない日本酒もおいしくて、店主との話は灘から西灘、明石へと移り、このあとの予定はフリーだったので明石に行くことに決めた。

食後、砂浜の海沿いを歩いていくと、広々とした公園が現れ老若男女が思い思いにすごいしている。観光客はおらずアウトドアファッションに身を包む地元の人ばかりのせいか海に対する気持ちが完全に落ち着いており、この上なくゆるやかな空気がながれている。この感じはBE KOBEのモニュメントがあるメリケンパークと似ていた。あの静かな喧騒。

明石駅についたのは17時前。当初は駅構内のお土産物コーナーで地酒を帰って去るつもりをしていたがあいにく酒の取り扱いはなかったため他の店を聞くと、それは魚棚商店街にある「たなか屋」ですね。と自信ありげに紹介してもらう。マーキングをしてもらった観光マップを手に向かうと、商店街はお祭りのようにのぼり旗がにぎやかに出ている。両サイドの街灯には蛸と鯛。床のタイルも魚の鱗になっていた。そしてたなか屋は店構えの風格からして期待が高まったが、もちろん品揃えも最高で大興奮。となりの天ぷら(さつま揚げ)の店も最高で、そのとなりの明石焼きの店も最高であった。ああ、この商店街は、美味しいものがぎっしり詰まっている! 

いままで訪れる機会がなかった明石は自宅から2時間以内、片道1,000円以下で行けるのだから気軽にまた遊びに行こう。